リトアニア,それは奥行きと先端が融合する素敵な場所でした。
「夜明けの門」と聞けば,このブログのために写真に収めておきたい。
廃ピアノを並べるのは,楽器に対してどうなんだろと寂しさを感じます。
ヴィルニュス駅には誰でもピアノが。弾かせていただきました。
ほほー,演劇と音楽の博物館。入ってみない理由はありません。
エストニアのピアノメーカー「エストニア」のコンサートグランドが置いてありまして,どうしても触りたいので担当者にお願いしたら「どうぞー!」と。コンサートグランドの長さ,もうなんというか堪りません。
エストニアのピアノは,その昔はコンサートグランド(日本ではフルコンと呼んでいます)のみ造っていた時代があることは知っておりました。これは記念的な5,000番というシリアル。なぜか鍵盤は象牙ではありませんでしたが,年代物にしては素晴らしいコンディション。「弾いて良いよ」と御厚意をいただきましたので弾かせていただきました。私が弾こうとすると担当者は場所を外してくれて(壁の向こうに退避して)息を殺してくださいました。弾き終わると出ていらして「とても美しいサウンドでした」とひとこと。私の弾く音がではなく,このピアノがということだと理解しました。笑
現地の友人の手厚いサポートのお陰により,仕事もひと通りこなすことができました。タリン空港では再びエストニアとご対面。なにこれ弾いて良いの?ということで弾かせていただきました。じわじわ聴衆が集まって6人に。2曲続けて弾いて,みなさんが拍手して下さいました。
2人話しかけてくれて,ひとりはスマートフォン片手に「あなた有名なミュージシャン?」と一緒に写真を撮りたいと仰ったので,「ピアノは趣味でミュージシャンではありません」と返答すると,スマートフォンを閉じてそそくさとどこかへ消えていき,もう1人は「子供がピアノ弾くんだけどうちのピアノはボロボロなの,だから新しいピアノを買いたいんだけどどこのピアノが良いのか教えて」と。なので「エストニア」と「ベーゼンドルファー」と「カワイ」の3台買うと良いよと,とっても無責任で親身なアドバイスを伝えました。